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欲しいをカタチに、究極のオーダーメイドレザーと“偏愛”レザークラフトマン[CRAFTSMAN FILE vol.10]

欲しいをカタチに、究極のオーダーメイドレザーと“偏愛”レザークラフトマン[CRAFTSMAN FILE vol.10]

CRAFTSMAN FILE vol.10

職業:革職人

 

世の中には様々なオーダーメイドが存在する。その中でも「革(レザー)」は育った環境や保管の状況にも左右されるため、非常に扱いが難しいとされている。そして、レザーのオーダーメイドは数多く存在するものの、ほとんどがパターンオーダーや色を変えるだけでの簡易的なオーダースタイルで、真のオーダーメイドを追求しているブランドは数少ない。

 

今回はそんなレザー業界で「究極のオーダーメイド」を追い求めている革職人をご紹介。型にハマらない新しい発想と技術でレザーの魅力について語ってもらう。

〈PROFILE〉かばんばか (活動名)

大学の法学部を卒業後、一般企業に就職するも脱サラ。京都の鞄職人に弟子入り。約4年間の修行期間を経て独立。現在は京都・上賀茂に工房を構え「かばんばか」というブランドで、オーダーメイドなどのカバンを作っている。

 

ーー現在の職業になられたきっかけを教えて下さい

 

かばんばかさん(以下:かばんばか。敬称略)きっかけは、インドを旅していた時でした。もともと好きなことがなく、漁業や農業などたくさんの仕事に触れたり、ヒッチハイクで日本を縦断したりもして、好きなことをずっと探していました。それでも見つからず途方に暮れていた頃、たまたま行ったインド旅で、自分の着たい服がない、こんな服があったらいいのにと思ったのですが、残念ながら服には興味が持てなく、ボーとしていて気がついたら、カバンが作りたい!!!に変わっていました。それが、カバン職人になった始まりです!

 

 

ーー具体的にどんなお仕事なのでしょうか?

 

かばんばか:自分のほしいカバンが売っていないというお客様のカバンを、オーダーメイドで作ったり、着物やランドセルをカバンに作り変えたり、変なカバンを作ったりしています。例えば、焼き芋屋さんに焼き芋の形のカバンを作ったり、カレー屋さんにはカレーライスの形のカバンを作ったり。

他にも、車椅子に付けられるカバンや、世の中にはなかなか売っていない変わったカバンをたくさん作っています!形見の定期入れをキーケースにリメイクして世代を超えて長く使えるようにしたり、愛着のあるカバンを歩行器に付けられるカバンにリメイクしたりもしています。

 

 

ーーレザーを扱う難しさはどんなところにありますか?

 

かばんばか:よく革は濡れたらダメとか、日焼けに気をつけないといけないとか、手入れが大変なイメージがあるかと思いますが、僕は正直そんなことはないと思っています。実際、僕は自分の作った革のカバンを自分で使っているのですが、雨でべちゃべちゃにもしますし、日焼けもたくさんします。すると、見たことのない色や触り心地に変化するんです!それが本当にカッコ良くて、どう変化するかわからない、これが革の面白いところの一つです。

 

僕が背負っている経年変化したカバンを見て、そのカバンください!と言われて、経年変化したカバンが3つも売れました。そして今4つ目を背負って育てているところです。難しいと思わず、革を好きに使って経年変化を楽しんでもらいたいと考えています。

Before。

After。色は月日と共に深みを増している。

 

 

ーーどんな種類のレザーを扱っていますか?

 

かばんばか牛、馬、カンガルーなどの革、色だけでも50種類程あり、たくさんの革を取り扱っています!革だけではなく、倉敷帆布やビニールナイロン、タイベック生地など革以外の生地もたくさん種類があり、お客様からのオーダーに合わせて新しい生地や革をお取り寄せしているので、日々革や生地の種類は増えていっています。

 

 

ーーどんな人に、かばんばかさんのDIYを使って欲しいですか?

 

かばんばかほしいカバンがどこにもないと悩んでおられる方に来てほしいです。

 

 

ーーDIYをするときの3種の神器を教えてください

 

かばんばかお客様のわがままそれに応える努力素材、この3つです。オーダーメイドの注文をお受けする時、こうしたい!こんな風がいい!というお客様の要望をたくさん聞かせてもらいます。お客様の要望は100人いれば100人全然違ったことをおっしゃられて、どれも僕の頭じゃ到底思いつかなかったことばかりで、本当に面白いです。

 

そんなお客様のわがままを、いかに形にするか、応えられるかが僕にはいつも問われていて、応える努力がカバン職人としての僕の腕をどんどん磨いていってくれています。形にする為には、素材にもとてもこだわっています。兵庫県たつの市でなめしてもらった、比較的軽くて丈夫な国産の牛革。光沢感やマット感のある様々な種類の牛革を使用しています。

かばんばかでも使っている国産の牛革をなめしている兵庫県のタンナーさん。

 

帆布は、パラフィン加工された撥水性のある岡山県の倉敷帆布。一部カラーはバイオウォッシュ加工により、生地がしまっていて丈夫で、色落ちしにくく風合いを楽しめる素材です。ファスナーは、丈夫で安心なYKKの金属ファスナー。カバンの大きさに合わせて、ファスナーもひとつひとつ手作りしています。

長くつながったファスナーをカバンに合わせ1本1本カットして作っている。

 

ーーDIYをする日はどんな1日を過ごしていますか?

 

かばんばか

@07:00  起床

 

@8:00  作業開始

 

@12:00 昼食

 

@17:00 カバンなどの撮影

 

@19:00 作業終了

 

 

ーー今までのつくられた作品でお気に入りの作品はなんですか?

 

かばんばか「スーパーバッグ」と「かばっく」です!スーパーバッグは赤と緑の国産の牛革をふんだんに使った斬新なデザインのリュックです。赤い牛革のS字部分は、なんとすべてファスナーポケットになっています!湾曲した部分にはバナナを収納するのが、ぴったりです。笑
かばっくは、かばんばかの代表作のひとつで、かばんばかのロゴにもなっている動物のカバがモチーフになったカバンです。カバの口のように大きくガバッと開くデザインがポイントです。

大きく開くので中に入っているものが瞬時にわかる

 

 

ーー暮らしの中で大切にしている事はありますか?

 

かばんばかストレスを溜めない事、そもそもストレスを生まない事を大切にしています。その為に、全ての仕事を引き受けるのではなく、仕事を選ぶこともあります。

 

 

ーー今後チャレンジしていきたいDIYや目標があれば教えてください。

 

かばんばかまだ見ぬカバンを求めて作り続けて行きたいと思います。これまでオーダーメイドを含め、100種類のカバンは作ったので、今後1000種類、2000種類と作っていきたいです。思い出の車を廃車する方がいらっしゃいましたら、そのエアバッグやシートベルトでカバンを作ってみたいとも考えています。ぜひそんな人がいたらお待ちしております。

 

 

ーー最後に、かばんばかさんにDIYを任せたいと考えている人にメッセージをお願いします。

 

かばんばかオーダーメイドは値段や相談の仕方が分からなかったり、不安な部分もあると思いますが、お気軽にご連絡ください!値段を聞いてすぐにやめていただいてもかまいませんし、本当に気軽で大丈夫です。

実は欲しかったカバン、リメイクしてみたかった物、形にしてみたかった物教えてください。最高のカバンを作りましょう!

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Edit:Mr.DIY編集部


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