地方創生!地域に根付いたローカルDIY[CRAFTSMAN FILE vol.11]
CRAFTSMAN FILE vol.11
職業: DIYクリエイター 兼 ウェブライター
都心部の人口過密が社会問題となっている日本。高齢化が進む地方都市でDIYを通じて地域活性化に貢献し、エネルギーに満ち溢れたDIY職人がいる。
低コストでつくるお洒落なプロダクトは女性から人気が高く、オリジナリティに富んだデザインで暮らしに彩りを与えてくれる。さらに、DIYのプロダクトは動物用のアイテムまで製作。今回はそんなハートフルなDIY職人をご紹介!
〈PROFILE〉lovekuma(活動名)
結婚を機に専業主婦をしながら10年間ハンドメイドで子供のリュックや洋服などのアパレルアイテムを製作・販売。その後、賃貸の一軒家へ引っ越しをした際にカウンターキッチンを可愛くDIYしたことをきっかけにDIYにのめり込む。現在はWEBライターとして活躍する他、イベントでDIY作品の販売やワークショップなどを開催しDIYクリエイターとしても活躍。
ーーDIYクリエイターになられたきっかけを教えてください。
lovekumaさん(以下:lovekuma。敬称略):趣味として家の中をDIYし始めて1年後、当時新規オープンする青森市の毛糸と生地屋suzumariさんに針子さんとして声を掛けて頂き布作品を作る事になりました。その後DIYをしている事を知ったオーナーさんがイベントでDIY作品を販売してみないかとお話頂いたのがきっかけとなりました。
アラジンストーブが映えるカフェ風キッチン。
カウンターキッチンの上には剥がれる壁紙を剥がし、発泡スチロールを はんだごて でレンガ風に。タイル目地にペンキを混ぜて発泡スチロールの質感を消してシンプルながらカフェ風に。
ーーWEBライターではどんなお仕事をされていますか?
lovekuma:初めは簡単に出来るDIYの記事を執筆していましたが、現在は100円ショップの新商品やお役立ちアイテムも紹介するような記事をライティングしています。100円ショップで販売しているアイテムで時短DIYや、DIY初心者の方でも楽しく安全にDIYを出来るような記事を日々考えています。
100円ショップの材料でカットなし、グルーガンのみで作ったシェルフ。
100円ショップの材料で、はめるだけで直ぐにできるスターシェルフ。
ーーDIYスキルを活かして地方創生活動もされていると聞きましたがどのようなことを?
lovekuma:suzumariさんは青森県青森市の青森駅の西口側にあるのですが、栄えている東口に比べ西口側の商店街はシャッター街のようになっていました。せっかく駅周辺にあるのだから西口を盛り上げてお客さんを呼ぼうとsuzumariさんを筆頭に「にしぐちフェス実行委員会」を立ち上げました。
まずは近所のコンビニのローソンの駐車場をお借りして第一回にしぐちフェスを開催。その後、西口側にある沖館稲荷神社で第2回にしぐちフェス、第3回は西口の岸壁近くの広い公園で東口側の商店街や商工会議所、コーヒーフェスティバルとコラボして同日にイベントを開催しました。
イベントを通してハンドメイドなどの作家活動をしている方々は沢山いる事を知り、活動の幅も広がりました。コロナ禍でイベント中止も相次いでいますが、大変な中でもどうやれば開催できるか、対面が難しいならリモートワークショップもどうだろう?など臨機応変にプラス思考で考えて活動していこうと思います。
イベントではバリエーション豊かな木工雑貨を販売。
ーーDIYを始められたきっかけを教えてください
lovekuma:以前に住んでいた一軒家で飼っていた愛犬のラブラドールと関係するのですが、2階が住居スペースで階段を上がらなくてはいけませんでした。愛犬が元気な頃はあっという間に階段を駆け上がっていきましたが老犬になるに連れ、足を踏み外したり上がるのに苦労するようになりました。
丁度引っ越す話が出たため階段のない窓のあるガレージを探し現在の賃貸の一軒家に移り住みました。ラブラドールはガレージが住居スペースだったので日々老化し歩けなくなる愛犬の側にいたくて家事が終わり、子供達が寝静まると深夜遅くまでガレージでDIYをし続けました。
作業場のガレージ。
反射式ストーブの前に一緒に座って私は作業をし愛犬はその横で寝るのが日課になりキッチンカウンターに使う棚を作ったり賃貸の家の中を傷を付けずにDIYをしたのが始まりです。
愛犬はもう亡くなってしまいましたが最後の数ヶ月一緒にガレージにいた時間は大切な思い出ですし、愛犬がいなかったらDIYをし続けてはいなかったと思うので愛犬が残してくれたプレゼントだと思っています。
ーーDIY工作アドバイザーの資格をお持ちとのことですが、どんな資格ですか?
lovekuma:DIYに必要な知識、工具の使い方や基礎知識を理解するだけでなく、道具を使用し制作のアドバイスができる人へ認定される資格です。イベントで木材を使ったワークショップをするので必要な資格だなと思い取得しました。もっと上を目指しDIYアドバイザーの資格も欲しいのですがコロナ禍で実技がある資格のため開催が中止になっているので再開したら是非挑戦したいと思っています。
ワイン箱を取り払い色を塗り替えて子どものおままごとスペースに。市販では味わえないクオリティで母の心意気が感じられる。
ーーどんな人にlovekumaさんのDIYアイテムを使って欲しいですか?
lovekuma:お部屋の中に手作りの物を飾ったり実際使用するのが好きな方に選んで頂きたいです。工場などの大量生産とは違うハンドメイドの木の温もりや味わいを楽しんで頂きたいです。
折り畳み式の学習机。
ーーDIYをするときのマストアイテムを教えてください
lovekuma:ブラックアンドデッカーの1台5役のセットの電動工具はなくてはならない存在です。最近手に入れた電動糸鋸は細かなカーブのカットなど大活躍してくれています。
ーーDIYをする日はどんな1日を過ごしていますか?
@AM6:15起床・子供達の朝食
@AM8:00愛犬の散歩
@AM9:00ガレージへ直行
@AM12:00頃昼休憩
@PM13:00またガレージへ
@PM15:40一旦子供達の送迎
@PM16:30~17:30ガレージへ
@17:30夕食の準備
@22:00までお風呂や片付け
@22:30~眠くなるまでガレージへ
たまに座ったまま寝ています。イベント準備などで遅くなる時は気がつけば朝になっている事も(笑)
折り畳み式のシェルフ(組み立て前)。
折り畳み式のシェルフ(組み立て後)。
ーー今までのDIYでお気に入りの作品はありますか?
lovekuma:ダイソーの木材を使って作った開くBOXです。キャンパーさん達が開くコンテナを使っているのを見て羨ましくなり、いざ買おうと思ったら結構なお値段で…。なので自分で安く作ってみました。
実際、100円ショップの木材は軽くカットしやすいので作成自体は力はあまりいりません。しかし木材に厚さがないため、ビスや釘を打ち込むのは大変技術が必要です。大変だったからこそ出来上がりには満足しています。
100円ショップのライトもお洒落に。
ーー暮らしの中で大切にしている事はありますか?
lovekuma:家族がいますが自分1人の時間を大切にしています。キッチンやガレージは私の城の様なもの。好きな物を並べて好きな事をする。キッチンのカフェコーナーの前に座って1人ケーキを食べてコーヒーを飲んでみたり、キッチンはホッとする場所で、ガレージは無心になれる場所。
カフェコーナーでクリームたっぷりのケーキをこっそり食べたりも。
ガレージで作品を作っている時は何かを考えているわけではないのですが、無心になれる時間は私にはリフレッシュするための必要な時間のようです。
大好きな多肉植物もお気に入り。冬はディアウォールで作った出窓の棚にディスプレイ。
ーー今後チャレンジしていきたいDIYや目標があれば教えてください。
lovekuma:賃貸の一軒家だったのですがそのまま住んでいる場所を中古として購入しました。今までは壁紙を剥がせる様にマスキングテープなどで止めていましたが、古いからと諦めずにこれからは部屋の壁を漆喰で塗ったり、シンプルでカフェのような部屋作りをしていきたいです。
猫も満足。
ーー最後にlovekumaさんにDIYを任せたいと考えている人にメッセージをお願いします。
lovekuma:私の作るフードスタンドで愛するワンちゃんや猫ちゃん達の食事のサポートができたら嬉しいです!
犬・猫 用のフードスタンド。ご飯は人間と同じく見た目も重要!
また、暖かくなりキャンプシーズン到来。ちょっとカッコいいスパイスBOXを持ってキャンプを楽しんで欲しいと思います。
スパイスボックス。
現在グレイヘアへ移行中のlovekumaさん。日本では髪を染める文化が根付いているが、フランスでは髪は染めずに自然体でいることの美しさを体現している女性も多い。地域に根付いた自然体な暮らしともマッチ!
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Edit:Mr.DIY編集部