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亜熱帯地域でDIY、過酷な環境で生まれるプロダクト [CRAFTSMAN FILE vol.9]

亜熱帯地域でDIY、過酷な環境で生まれるプロダクト [CRAFTSMAN FILE vol.9]

CRAFTSMAN FILE vol.9

From 伊江島(沖縄)

 

日本には「春」「夏」「秋」「冬」の四季があり、それぞれの季節が日本の自然の風景を彩っている。しかし、そんな日本にも年間の平均気温が20℃を超える亜熱帯地域が存在する。場所は最南端エリアに位置し、高温多湿で台風の被害も多い「沖縄県」だ。

 

今回は日本最南地域・沖縄県在住のDIY職人をご紹介。亜熱帯地域特有の厳しい住環境の中で磨かれたクリエイティビティと技術で、オリジナリティ溢れるプロダクトを生み出している魅力をご紹介。

 

〈PROFILE〉Kome-p(活動名)

DIYとは別の仕事を本業とする傍ら、平成13年に当時の沖縄では珍しい木造の家を建てたことで、DIYをスタート。大工の本や情報を読み込みながら独学で家具を制作。過酷な環境でも耐えうるオリジナルのプロダクトを日々研究しながら作っている。

 

 

ーーDIYを始めたきっかけを教えてください。

 

Kome-pさん(以下:Kome-p。敬称略)平成13年に当時の沖縄では珍しい木造の家を建てたことに始まります。沖縄県では、台風や紫外線、湿気、白アリ等に負けない丈夫な家としてコンクリートが主流であり、「木造の家は10年もてばいい方だ」という考えの人が大半でした。しかし、逆に考えると、台風に耐え、紫外線や湿気に強く、白アリに負けない木造の家があるとしたら、沖縄でも建てることが可能となります。そして、その家に巡り合えたのです。

建築当時、沖縄県では珍しい木造住宅。

 

家の壁材の焼杉は、コストを浮かすため、自分たちで焼きました。そして、自分たちで洗いました。毎日、そのような作業をしていたら、だんだんと興味が湧いてきて、大工の仕事に見入るようになりました。家が完成するころには、大工の本をいくつも読み、独学ではありますが、タンスなどを制作し始めました。

杉板の表面を焼き、炭化させた「焼杉」に加工。

 

 

ーー高温多湿の沖縄、DIYで気をつけているところは

 

Kome-p:やはり高温多湿なので、使用していると木材に狂いが生じます。ほとんどの家が、襖や障子など、反って動かなくなってしまい、メンテナンスが必要になります。なので、棚を作成するときは、無垢材よりも、シナランバーコアやシナ合板など、狂いが生じ難いベニヤ系を使用するか、パイン集成材を主流とした集成材の使用が通例となります。

 

無垢材で使用されるのは、杉材が多く、アウトドア用品として活用されています。反りは生じますが、木材が軽い上、加工がしやすく、水に強いことから選ばれています。また、木材単価が高い沖縄で、比較的安価で手に入りやすいことも選択される理由です。

制作された本棚は沖縄の風景にもぴったり。

 

 

ーー沖縄の家や住環境においての特徴を教えてください

 

Kome-p沖縄で“もつ家”(破損や腐食、虫食い等、壊れない家)は、全国で“もつ”と言う人がいます。それぐらい、沖縄の気候や住環境は、厳しいと言えます。コンクリート住宅は、耐用年数が60年ですが、沖縄では、30年~40年を超えると建て替えする方が多く、築60年を超えた家は、あまり見かけません。

 

このような状況下、近年では、沖縄でも木造の家が脚光を浴びています。自宅は木造ですが、当時、私の住む村には、木造住宅は1軒もなく、10年以内に壊れるとして周囲からバカにされたものでした。しかし、築20年を経過していますが、その間、瞬間最大風速70m級の台風に耐え、白アリも入らず、快適に過ごしています。

 

実は、私の家を設計した設計士は、二世代、三世代が住める快適な木造住宅を目指しており、現在は、予約がいっぱいで、空きがない状況とのことであります。近年、技術革新により沖縄で弾力性のあるコンクート等、優れた製品が誕生しています。今後は、木とコンクリートの“いいところどり”をした、頑丈で快適なハイブリッド住宅も増えてくるのではないかと期待しています。

過酷な環境に20年以上耐えてきたからこその美しい景観美。

 

 

ーーKome-pさんのDIYの特徴を教えてください

 

Kome-p私がDIYで心がけていることは、ビスや釘など、できる限り見えないように作成することです。最近は、ドミノジョイントとポケットホールジョイントを活用し、頑丈かつ見た目の良さを意識しています。また、デザイン性よりも機能性を重視しており、シンプルなデザインですが、できる限り使用する方の気持ちを考え、使い勝手がいい製品を心がけています。

収納している食器が一目でわかる食器棚。

 

仕上げについては、木は呼吸することから、ニスやペンキはあまり使用せず、オイルやワックス仕上げを主として行っています。ただし、依頼者の要望や、作品が傷むような環境で使用する場合等はニスやペンキ仕上げも行っています。日曜大工なので、作品を仕上げるまで時間を要します。プロのような技術に加え、工具も揃っていないので、デザインの凝った作品等は作成できない可能性もありますが「やってやれないことはない」と自分の心に言い聞かせていますので、自分の能力の限界まで、努力するタイプです。

かわいいポストは、左から歴代順に並んでいる。

配達員も投函するのが楽しみなグッドデザイン。

 

ーーどんな人にKome-pさんのDIYを使って欲しいですか?

 

Kome-p私のDIYアイテムを使っていただけるなら、どんな人でもOKです。心を込めて作成させていただきます。

鳥用だってOK。

 

 

ーーDIYをする日はどんな1日を過ごしていますか?

 

@07:00  起床

 

@08:00  食事~準備

 

@09:00  作業開始

・設計図は前日までに簡単なイメージスケッチを行い、それをもとに試行錯誤しながら作業を進めていきます

まっさらなスペースをDIY。

ウッドデッキを制作していく。

設計図をもとにカットした板を敷き詰めていく。

 

@12:00 休憩

 

@13:00 作業再開

曲線も丁寧に作業。

 

@17:00 作業終了

新しい歴史を刻んでいくウッドデッキが完成。

 

@18:00  シャワー、夕食、一家団欒

 

@24:00 就寝

 

 

ーー今までのDIYでお気に入りの作品はありますか?

 

Kome-p気に入っている作品は、靴箱です。ビーチテーブル等もいい感じだと思っています。

子供のいる家庭には嬉しい大容量のシューズボックス。

BBQもできる大きなビーチテーブル。

 

 

ーー暮らしの中で大切にしている事はありますか?

 

Kome-p争いごとがなく、毎日が平穏無事であることです。家族・仕事・地域などの和合をいつも大切にしています。

 

 

ーー今後チャレンジしていきたいDIYや目標があれば教えてください。

 

Kome-p子どもが遊ぶおもちゃの乗り物や、孫と一緒に乗れるブランコなどの制作にチャレンジしたいと考えています。

 

 

ーー最後にKome-pさんにDIYを任せたいと考えている人にメッセージをお願いします。

 

Kome-p私は、沖縄本島から少し離れた離島の伊江島に住んでいます。そのため、木材の調達に本土よりもコストがかかってしまいます。その中でも杉、米ヒバ、メラピー、ベニヤ類は、比較的手に入りやすい木材になります。制作に際して利益は取らず、社会貢献の一環として取り組んでいます。送料や電気代、そして材料費などの実費分はかかってしまいますが、それでも任せたいと考える方は、誠心誠意作品作りをいたしますのでお問い合わせください!詳しくはプロフィールページを見て頂ければと思います。

 

厳しい自然環境の中で「DIYで社会貢献」との素敵な考えを持っているKome-pさんにDIYの依頼・相談をされたい方はログインのうえ、下記をクリックするとお問い合わせが可能です。

 

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Edit:Mr.DIY編集部


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