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水墨画でアートを始めよう。初心者でも簡単な描き方から作品を飾るまで

水墨画でアートを始めよう。初心者でも簡単な描き方から作品を飾るまで

日本に古くから伝わる水墨画は、中国にルーツを持つ伝統的なアートです。水と墨だけで動植物を描く、洗練された無駄のない表現。そこに漂う静寂さと繊細さは多くの人に長い間愛されてきました。今回は、そんな東洋の趣が感じられる水墨画を自分で描く方法と、作品ができたあとに飾って楽しむためのアイデアを紹介します。

用意するもの

・筆(1本からでも大丈夫)

・墨(墨汁がおすすめ)

・紙

・いくつかの絵皿

・水差し

・下敷き(新聞紙など)

・筆洗い用の水

・ティッシュやタオル

紙は半紙を使うと筆や墨とも相性がいいですが、水分をたくさん含ませると紙がふやけてしまいます。画仙紙(がせんし)といった書画用の紙もありますが、画用紙やクロッキー帳でも十分に活用することができますので、水墨画を始めるにあたってのハードルは実はそれほど高くありません。

 

固形の墨は磨(す)るのにとても時間がかかってしまうので、これから水墨画をやってみる人には墨汁のほうがおすすめです。慣れてきたら固形の墨を硯(すずり)で磨ることで、墨汁では表現できない質感を出すことができるようになります。

 

 

|水墨画の描き方

「筆を日常的に使わないから、どうやったらいいのかわからない……」そんな人も安心してください。水墨画の技法はとてもシンプルです。

 

①線を引いてみる

太い線、細い線、まっすぐな線、曲線。長い線・短い線を組み合わせてみると表現の幅が広がります。極端に短くした線は点となり、筆先を根本から寝かせるようにして幅広く使うと、広い面積を塗ることができます。

太い線からだんだん細くしていくのは、お習字の「はらい」に似ていますね。おたまじゃくしを描くように、短い線に一点のアクセントを付けると躍動感を生み出すことができます。描く速さを変えることでも、線の雰囲気は変わりますよ。

 

 

②いろいろな濃さを試してみる

白い紙とほとんど変わらないような淡い墨でも、味があります。逆に、濃い墨は使えば使うほど迫力のある仕上がりに。使う面積を小さくすれば、絵全体を引き締める効果を発揮します。

それぞれの絵皿で墨汁に水を混ぜて、いろいろな濃さの墨を作ってみましょう。

そして、筆の根本から先端に向かって淡・中・濃の順で筆に墨を含ませ、筆の中にグラデーションを作ります。この状態で描くと筆致に立体感が出るので、具体的な物や風景を描くときにおすすめです。

 

 

③水の量を調整してみる

水気が少ない「渇筆(かっぴつ)」はカサカサした印象になり、水の量が多ければ多いほど「潤筆(じゅんぴつ)」と呼ばれるようなふんわりと柔らかな印象になります。

また、塗り重ねてみると同じ濃さの墨でも違った印象になります。

そのほかに、薄い墨を塗って乾く前に上から濃い墨を塗ってにじませる「破墨(はぼく)」という技法もあります。

 

 

④身近なものを描いてみる

技法がわかったら、好きなものを描いてみましょう。

もちろん、動物や植物にこだわらなくても大丈夫。
好きなキャラクターを描いたり、抽象画にしてみたり、あなたの好きな表現を楽しんでください。

 

|水墨画の飾り方

できあがった水墨画は、ぜひお部屋に飾ってみてください。

 

 

木製のフレームに飾る

水墨画のモノトーンでシックな雰囲気は、濃い色のウッドフレームと相性がいいです。リビングルームに飾れば存在感もあり、空間を印象付けます。額の中に余白を作るのは、作品を際立たせる飾り方として書画の額装によく見られる方法です。

 

 

アクリルフレームに飾る

写真やポストカードを飾るときにも使える透明なスタンドは、水墨画を飾ってももちろんOKです。千代紙で装飾することで華やかな印象にもなり、あえて洋室に飾ることで和モダンの雰囲気を演出することもできます。

水と墨だけで描いた作品にも、水彩などで色を足してみると温かな印象になって馴染みやすくなります。

 

 

水墨画は、簡単に手に入る材料で初心者でも始めやすいアートの一つです。「和」や「東洋」のエッセンスを感じながら、それにとらわれず好きなものを描いてみると新たな発見も多いことでしょう。筆文化に親しんで、アートを楽しんでみてください。

 

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Edit:Mr.DIY編集部

 


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