サブカルの聖地、高円寺の老舗銭湯「小杉湯」が有形文化財に登録!
昭和8年に創業し、87年の歴史をもつ高円寺の老舗銭湯「小杉湯」(高円寺北3丁目32番2号)は2021年1月、国の登録有形文化財(建造物)に登録されました。登録を記念し、2021年2月6日(風呂の日)14:00より各SNS公式アカウントよりLIVE配信企画『つづけるために、はじめること』を配信予定。
Mr.DIY編集スタッフKも北海道から上京したばかりの時に最初に住んだのが高円寺でした。古着屋やガード下の飲み屋さんなど、カルチャー溢れる高円寺で一際存在感を放っていたのが自宅から歩いて3分のところに位置していた「小杉湯」。
そんな老舗銭湯が国の有形文化財に登録されたとのことで是非その歴史をご紹介したい。
昭和8年、「小杉湯」は小山惣太郎氏によって建設された。名前の由来は “小山が杉並区で創業をしたから” だそうだ。
昭和28年、新潟から上京し様々な商売で貯蓄した資産と借金を合わせて、平松吉弘氏が「小杉湯」を購入。その後、長男 平松茂氏 へと継承。そして平成28年10月10日(銭湯の日)、三代目として平松佑介氏が「小杉湯」で働きはじめました。
平成10年、東京都に1248軒あった銭湯の数は平成29年に600軒を割り込み、現在は500軒近くにまで減少しています。小杉湯は東京都内では今や数少ない老舗の銭湯の一つとなりました。
初代の影響を受け継承した二代目と違い、三代目は初代である祖父が働いている姿を見たことがないそうです。楽しそうに働いている両親の姿や、小杉湯を愛してくれている地域の方たちの姿に影響を受けてきたからこそ「小杉湯」に関わる人の姿や想いを、目に見える形で残し続けていく必要性を見出している。
“残す”ために、何が必要か。平松家に初代から語り継がれている家訓「きれいで、清潔で、気持ちいい」という言葉。この姿勢と、毎日向き合い続けること、そこに『道』がある。日常の変わらない心地良さ、その環境を提供し続けることが「小杉湯」であるということだそう。
そんな「小杉湯」は87年間、建て直しをしていない。関東大震災以降に建てられた銭湯は、神社仏閣の工法で再建された「東京型銭湯」と言われる外観の特徴を持つ。昭和38年と46年、平成元年に増築を繰り返し、平成16年に改修、令和2年11月には浴室壁の大きな富士山をリニューアル。修繕を経ながら営業を継続してきたが、外観はそのまま。
テクノロジーでは味わえない、カルチャー溢れる高円寺の老舗銭湯「小杉湯」で是非時代の湯に浸かって頂きたい。
■ 小杉湯
東京・高円寺にある昭和8年創業の老舗銭湯。
音楽、ファッション、サブカルチャーを中心とした多様な中央線カルチャーと、古き良き歴史が混在する高円寺の憩いの場として、多くの方から愛されている銭湯です。名物ミルク風呂、週替り・日替り風呂、水風呂があり、温冷交互浴は小杉湯の代名詞となっている。
営業時間:午後15時30分から深夜1時45分まで
※土曜日・日曜日は午前8時から深夜1時45分まで
定休日:毎週木曜日
入浴料金:大人470円、中人180円(小学生)、小人80円(幼児)
住所:杉並区高円寺北3-32-2
TEL:03-3337-6198
公式サイト:http://kosugiyu.co.jp/
Edit:Mr.DIY編集部