花農家直伝!ロスフラワーの活用方法
お花屋さんで売れ残ったり、イベントで使い終わった後、やもなく廃棄されてしまうお花、ロスフラワー。エシカルやサスティナブルといったキーワードに注目している方は耳にする機会も増えてきた言葉だと思います。
店頭で廃棄されるお花は3~4割と言われていますが、そもそも店頭に並ばないお花もあります。消費者が普段は目にすることのないロスフラワーとはどんなものなのでしょうか?
山梨県中央市(旧豊富村)で花のある農園を営む渡辺伯(わたなべつかさ)さんにお話を伺いながら、ロスフラワーの発生と利用方法について考えてみました。
渡辺さんの育てているお花がロスフラワーになる理由は主に4つ。
① 背丈が足りない
茎の長さや蕾、花の数など規格に準じたお花が市場に出ます。
② 虫に食べられている
③ 花の色にバラつきがある
④ 旬が過ぎている
季節や行事に沿って必要とされるお花。例えば咲く時期が少しずれてしまったりするだけでお花が役目を果たせず廃棄になってしまいます。
しかし、渡辺さんは工夫を凝らしてロスを極力出さないようにしているとのこと。ちょっとしたアイデアと工夫で廃棄されるお花が、販売されているお花と遜色なく活用できるんです。
開花が適正時期を逃してしまったものは寄せ植えをして観賞用に。
小さい容器に挿して鑑賞用に。
丈の短いお花は束ねて仏壇用の切花として出荷。
その他にも、規格外のものは短く切り揃えて、ブーケとしても出荷。
ロスフラワーは1本単位ではなく、複数本単位で販売されていることが多いので、まとめて購入したロスフラワーを家族や友人などの複数人に贈ったり、ブーケやドライフラワーを作ったり、そのドライフラワーでアイテムを作ったりもできます。
廃棄されるはずだったお花の命を使って、たくさんの人を笑顔にできるなんて、とても素敵ですよね。お花を生活に取り入れることがロスを減らす第一歩。皆さんも直接花農家さんが廃棄しなければならないお花を救ってみませんか?見た目の美しさだけではなく、ロスフラワーだけが持つ特別な価値を手にとって感じてみていただきたいと思います。
■ロスフラワーを取り扱っている販売サイト
・RIN フラワーサイクルマルシェ
https://lossflower.theshop.jp/
・2020スマイルフラワープロジェクト
今回取材に答えてくださった渡辺さんは、花農園の運営の他に、甲府盆地一望の畑を野菜狩りが楽しめる「おいしい」のテーマパークに変えるべく活動中。併設の元養蚕場である築200年の古民家もリノベーション予定とのこと。今後の活動にも注目です。
本記事のライター 春日さん(フラワーサイクリスト)は、当サイトでロスフラワーを扱うDIY職人として登録をしていますので依頼・相談をされたい方はログインのうえ、下記をクリックするとお問い合わせが可能です。
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